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SEAMAJ第十二回勉強会(転載禁止)

SEAMAJ第十二回リモート勉強会開催録

日時 2021年6月26日(土)午後2時30分より午後5時まで 開場午後2時

(ベルギー時間 午前7時30分 上海時間午後1時30分より)  TEAMS

タイトル:「先端半導体技術およびプロセストレンド」

堀口直人 様 imec STS/CMOST/TSE プログラムディレクター 

 略歴; ベルギーimec、CMOSスケーリングプログラムのディレクターを務めている。1992年に富士通研究所で半導体デバイスの研究開発を始め、1992年から1999年にかけて、富士通研究所、カルフォルニア大学サンタバーバラ校で、半導体微細構造を用いたデバイスの研究開発に従事。2000年から2006年にかけて、90nmから45nmCMOSテクノロジーの開発に従事。2006年より、ベルギーimecにおいて、世界中の企業パートナー、大学、研究機関とともに、先端半導体開発に従事。現在、2nmノードおよびそれ以降のCMOS技術開発を行っている。

概要; CMOSスケーリングを2nmおよびそれ以降に進めて行くためのデバイス構造の変化と、それに必要なプロセスおよび材料を議論します。 FinFETからNanosheetへのデバイス構造の変化が2-3nmで予定されています。NanosheetはFinFETに比べて以下の利点があります。ゲートアールアラウンド構造で短チャンネル効果が抑制できる。積層したナノシートチャンネルによって、Foot printあたりのトランジスター幅を大きくできるので、オン電流を大きくでき、特性が向上する。Nanosheetベースのデバイ構造は、その後、ForksheetやCFETといった構造に進んで行き、さらなるCMOSスケーリングを可能にする可能性があります。Nanosheet世代のプロセスインテグレーションでは、EUV露光が一般的になり、High NA EUVの導入によって、解像度の向上およびシングルパターンニングによるコスト削減が期待されます。Nanosheetの3次元構造を作成する際は、等方性エッチングが多用され、それに向けたプロセス開発が必要です。また、デバイスのサイズが小さくなるにつれて、そこに適切にコンタクトをし配線をする技術(Middle of line)がより重要になってきます。具体的には、アスペクト比の高いパターンニング、様々な選択エッチや、それを可能にする絶縁膜、低抵抗化のための新しいメタル材料などが必要になると考えられます。

 QA ; 

Ki様 ナノシートからフォークシートにすると寄生容量が増えるのではないか? 逆に10%は低くできる。理由は、GAAのHigh-k膜が、フォークシートはトリゲート構造で減少するからである。

Ta様 ALEは実用で使われているか? はい。何か所かのプロセスで使っている。

W様 ALEは処理能力が高くないと認識している。台数が出ると考えられる? その可能性は高いだろう。

Tu様 P型トランジスタのSDはSiGe? チャネルへのストレス効果は期待できるのか? Si/SiGeの積層断面にSDの選択エピを行うため、SD部分のエピ層には欠陥が入る。欠陥によりストレスは緩和されるだろう。全般に低温化が必要であり、製膜、エピ、SiN等の製膜低温化プロセスが欲しい。テトラシラン?

T様 ナノシート、フォークシートではEUVLは多く使われるようになるのか? フィンではSAXPが使われたが、フォークシートのCDはそれよりも大きいのでEUVLが向いているだろう。

O様 深い溝を埋めるとか製膜に対する要求は? 選択成長、自己整合、低温化等。 

Wa様 スケーリングについて? 今後、ファンクショナルなスケーリングになるだろう。

Ki様 張り合わせの技術は? ボンディングオキサイドで膜厚は薄い。

(三重野の感想;今回のQAを聞いていると、直ぐにでも作って追いつきそうな気がしてきました。)

ブレインストーミング;

「日本の半導体製造経営者として、どのような経営戦略を建てるか?」

 午後4時40分から午後5時50分まで。初のオンラインでのBSであり、意見交換を行なう場となった。事後のメール、電話も併せて、色々な意見が抽出された。記述すると以下。

-日本の先端半導体製造工場は、国内データセンター向けの先端半導体(高度セキュリティ、AI、超低消費電力等)を一括供給する役割を担う。

-日本の先端半導体製造工場は、「ICAC5+DX+GX」を担う先端半導体(高度セキュリティ、AI、超低消費電力等)を供給する。「「ICAC5+DX+GX」には、ポスト5.0、Society5.0等も包含される。

-日本の先端半導体製造工場は、次世代のスパコン、量子コンピューター用の先端及び周辺半導体(高度セキュリティ、AI、超低消費電力等)を供給する。

-上記、先端半導体を、下方展開する。PC、スマホ、等。既存と異なる点は、国民の安全と安心。脱デジタル植民地。

-経済安保=高度ハードウエアセキュリティと訴えることにより、上記展開が補完されやすくなる。

-中国の千人計画の日本版を行い、海外で活躍している日本人研究者、エンジニアを中心人物として優遇する。

-税制優遇は勿論の事、研究開発委託、助成を、先端半導体製造とする。

-先端マーケッティング開発を組織して、セットを含めて市場アンケート調査を行う。例えば、CEATEC参加企業。

事後に寄せられた意見は以下です。

Sa様 

昨日の勉強会も大変有意義に聞かせていただきました。FinFET⇒Nanosheet⇒Forksheet⇒CFETの流れと構造がわかり、いつも後工程のプロセスを中心に市場を見ている私としては、概要をつかむのがやっとでしたが、おもしろい内容でした。

 講演後のフリーディスカッションでいろいろな意見が出ていましたが、1つイメージしたことがありましたので、メールさせていただきます。
日本の半導体産業の活性化に対して、技術や1つの工場に力を入れること自体には、あまり効果がないと考えています。日本のお家産業である自動車業界とは明らかに業界発展の仕組みが異なり、団体や協会などが先導しているのではなく、企業が積極的に技術開発を行い市場を開拓・拡大するのが、半導体産業であると考えています。今更、少々のテコ入れではその仕組み自体が変わるものではないと考えます。
 そこで、データサーバーを完全に国内製(国の認可を受けた国産のもの)のみを採用するという縛りを政府が行いつつ、今後のデータサーバーに必要な技術を積極的に支援する方法をとってはどうかと考えました。省電力、再生可能エネルギー、セキュリティ、HPCなどのものがすべてこれに結び付くので、話としては結びつくのではと考えています。
 データサーバーは、先日のLINEの国外からのアクセスや、国外へのデータを保存することによる、個人情報や機密情報などの管理を考える上で、今後ますますその管理が重要となります。また、自動運転やIoTなど、すべてのデータと安全がデータサーバーを中心に構築されるといってもよいと思います。和田木さんもおっしゃられていましたが、サーバーの省電力や供給される電力のグリーン化など、国内における電力事象を考えても、サーバーを中心に改善を求めることも可能といえますし、省電力技術については、Power Deviceや、京や富岳などのHigh Endのコンピューターにおける、省電力化技術では、日本も優位に立てる部分もあると考えています。
 日本になければならない、アプリケーションとして、データーサーバーの国産化とそれを必ず使用するという1つの制限により多くのことがそれに合わせて変化するのではないかと考えましたし、それが半導体業界の各社が連動して動くことができる方法の1つではないかと考えました。

T様

(堀口さんのご発表)

いつもは英語で拝聴していますので、(私の英語力から)理解しにくいところもありましたが、今回は日本語なのでとてもよく理解できました(笑:済みません)

今はピッチScalingがSlowとなっているが、Cell ScalingでArea Scalingを進めていることが理解できました。

微細化の限界には①リソの能力で、加工ができない限界(加工限界)と②構造上微細化してはいけない限界(物理限界?)があると思います。そこで質問しました。

① トランジスタの進化はFinからCFETまでご説明頂きましたが、ここでEUVは使いますか?今は?今後は? =>フォークシートではEUVを使う余地ありと。

③ BPRについて、多層配線の常とう手段である多層化せずに電源ラインを下に持っていくBPRはこの多層化の常とう手段よりも良いのでしょうか?=>すでにMOLは入り組んでいるのでできるだけ多層化にはいきたくない。下に空き地があるのだからこちらに。=>いろいろな手段があり、それらをトライしていると理解しました。

まだまだ質問はありましたが、残念ながら時間切れ。ありがとうございました。

(ブレーンストーミング) 

経産省「半導体・デジタル産業戦略」を題材にして

1 (私などの素人から見ると)経産省の資料は(いつもながら)本当に良くできています。なんでもかんでも書いてある。だから読み方によっていろいろな方向に行けてしまうので、(読む人の判断)が必要。これが議論百出のもと。結果、良くわからない。となってしまう傾向にあります。でも本当に勉強になります。自分のビジネス業界ですからもっと勉強します。

2 すべての人がこの資料を読めば、「書いてある事実・事象」に異を唱える人は少ないと思います。ですが、「その判断やその後の対策には議論百出」。

3 三重野さんのご説明の中で「デバイスより、実際にお客はいるのか?」

というところがネックだ。これはサプライチェーンの(セット)(デバイス)(装置・材料)のうちの(セット)が脆弱だから(デバイス)も、という論理でしょうか?これがコンセンサスなのですよね。

4 (初めての)数兆円レベルの政府支援ですからこれは(デバイス)にだけでなく、(セット)(デバイス)の一括支援ですよね。デジタルインフラとかデジタル産業基盤というのが新しい意味でも(セット)もしくは(アプリ)ですよね。これは(新セット)といってよいのでしょうか。 これらに数兆円使ってくれるのは賛成します。

5 素人意見ですが、私は(初回にお話しさせていただいた)「ICAC5+DX+GX」を進化する新セットとして位置づけています。この領域ではまだどこも勝者は決まっておらず競争中。勝負はついていません。ここで新セットとデバイスを合わせて政府支援をする。これでどうでしょうか?

あいかっく ふぁ~いぶ、ディーエックス、じ~えっくす、

私は期待しています。

注)ICAC5=IoT、Cloud、AI、Car、5Gの頭文字(私の造語)

 次回もブレインストーミングを後半に開催する予定です。

ありがとうございます。

三重野文健

代表理事

一般社団法人次世代半導体日本製造協会SEAMAJ

代表取締役社長 株式会社Global Research & Innovative Solutions

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