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SEAMAJ第45回研究会開催録 転送無用

第45回研究会 TEAMS 開催録

2024年3月2日(土)午後2時半より (ベルギー時間午前6時30分、上海時間午後1時30分) 開場午後2時 

講師 田中秀治 様 東北大学

講演テーマ

「半導体製造装置に用いられるMEMS技術+雑談的トピック」

略歴 ;1999年3月 東京大学大学院工学系研究科産業機械工学専攻博士課程修了。博士(工学)。1999年4月 東北大学大学院工学研究科助手。2001年4月 同講師。2003年4月~2013年7月 同助教授。2013年8月 同教授。2004年1月~2006年3月 科学技術振興機構研究開発戦略センターフェロー(兼務)。2006年4月~2018年3月 同特任フェロー。2017年度 日本機械学会マイクロ・ナノ工学部門 部門長。IEEE Fellow、日本機械学会フェロー。日経クロステックに多くのMEMS関連記事を執筆。2018年から2日間でのべ800名の参加者を集めるビジネスコンファレンス“MEMS Engineer Forum”の代表。年間のべ200社以上の企業等の相談にのる。MEMSセンサー、弾性波デバイス、集積化技術、MEMSパッケージング技術、圧電デバイス・材料などの研究に従事。Twitter @mems6934

TEAMS

参加者(敬称略)

田中、新井、佐藤、小林、辻村、小森、米田、三重野

半導体装置に用いられるMEMS技術

-マイクロミラーアレイ(Mycronic,旧Micronic Laser)

 直描用リソグラフィに用いる。MEMS技術により各セルに作製したミラーを稼働させて、描画を行う。

-SiGeマイクロミラーアレイ(IMEC)

 SiGeをミラーとして、エキシマーレーザーマスクレスの開発を行った(ASML)。

メタル6層の上にSiGe電極とミラーを配置している。

 IMECは、SiGeMEMS技術を使いAccelerometerの学会報告も行っている。

-Grating Light Valve (Silicon Light Machines)

 SCREENが、GLVを使用してマスクレス露光装置DW-3000を発表している。ソニーが2005年 愛・地球博のレーザードリームシアターで公開している。

 

-マルチ電子メームリソグラフィ装置

IMS Nanofabrication社、ニューフレア社が成功している。MAPPER, KLA-Tencor REBLは開発中止。

-マルチ電子ビームマスクライター(IMS)

 アパーチャアレイ、ブランキングプレートをMEMS技術で製造。

-ナノインプリントリソグラフィ装置

 Micronが最近、DRAM製造に使えると示唆している。不要なダミーパターンを除去するChop layerに適用と推測される。

-DMDを用いた名のナノインプリントモールドゆがみ補正

-EUVペリクル MEMSプロセスにより制作

SiNxペリクル(ASML/三井化学)、カーボンナノチューブEUVペリクル(imec/三井化学)

-MEMSプローブカード

 FormFactor社 DRAM用プローブカード 160000MEMSプローブ

         バーンインテストプローブカード 10000MEMSプローブ

他にイタリー、日本ではマイクロニクス社。HBM用にプローブが逼迫している。

QA(敬称略)

辻村: (リソ技術でのMEMS)(EUV用ペリクル技術でのMEMS)(プローブカードのMEMS)のご紹介ありがとうございます。本日ご紹介の無かった(センサー)などはMEMSプロセス技術オンパレードですよね。

私は、MEMSプロセス技術はデバイスプロセス技術と似て全く非なるものと理解しています。チップレットなどの新パッケージ時代になって、MEMS技術がハイライトされていませんでしょうか? 更に言えば新パッケージでのIPはあるのでしょうか?

田中: 仰る通り、後工程ではMEMSプロセス技術が沢山使われています。ウエーハ貼合などは今流行りです。かつてTELがこの工程に関して聞きに来ていた。

雑談的トピック

1.半導体教育に桁外れに力を入れる中国、大学設備に多くの中国製装置(日経XTECH田中先生記事)

電子科技大学(四川省成都市)訪問記

 集積回路理工学科模範的マイクロエレクトロニクス学科(示范性微電子学院)

陳星弼氏は、パワーデバイスの先駆けで銅像がある。

国家集積回路産学融合イノベーションプラットフォーム(中央政府)

(国家集成電路産教融合創新平台)

第1期校(2019年)

北京大学、清華大学、復旦大学(上海)、厦門大学

第2期校(2021年)

華中科技大学(武漢)、南京大学、電子科技大学(成都)、西安電子科技大学

電子科技大学(UESTC)には3年間で3.5億元の新規投資

産学協働によって研究教育を進めることとされ、成都ハイテクパーク(成都高新産業開発区)、重慶西永マイクロエレクトロニクス工業団地(重慶西永微電子産業園区)、中国電子科技集団(CETC)などが参画

UESTC集積回路理工学科の新設クリーンルーム;

2500 m2の新設クリーンルーム

【中国製装置】

• 中国電子科技集団(CETC) “SEMICORE”ブランド ウェットステーション、ダイサー、グラインダーなど

• CETC イオン注入装置:イオン注入装置は2023年に実用化されたばかりのもの?

• Chenli Electronics(青島晨立電子) 酸化炉

• 海通達 学生実験(講義)用酸化炉(3インチ、4インチ)

• AccoTest(北京) STS8300テスター

• 天津金海通半導体 Collie チップハンドラー

• 成都興南科技 EB蒸着(実験機)

【海外製装置】 リソ、エッチが主

• ニコン ステッパー(またはスキャナー)、KrF?

• Raith 電子線描画装置

• SUSS MicroTec マスクアライナー

• Oxford Instruments ICPエッチャー、CCPエッチャー、PECVD

• GigaLane DRIE装置

• CTS(韓国) AP-200 CMP

UESTC集積回路理工学科の半導体設計教育;

【教育体制】

• 模範的マイクロエレクトロニクス学科(示范性微電子学院)を包摂し

• 150人を超える常勤教員、そのうち約半数がフルプロフェッサー

• 集積回路設計とマイクロエレクトロニクスの2つのコース

• 電子材料、集積回路設計、半導体プロセス、パッケージング・実装、パワー半導体、半導体以外のマイクロエレクトロニクス(MEMS、SAW・BAWデバイス、バイオデバイスなど)と広く分野をカバー

• それぞれのコースに800人と700人の学部生

【半導体設計教育】

• 集積回路設計教育は半導体業界から要望強

各学年200人の学生が、3人1チームでロジック、アナログ、高周波のいずれかの集積回路を設計し、テープアウト

• 華虹半導体(Hua Hong Semiconductor)などで試作?

試作チップは学生自身が評価

2.中国経済はコーヒーと共同購入に現われる

 Starbucks Runs, Luckin Flies; Starbucksは6000店舗で緩やかに店舗を増やしているが、Lukinは2020年にStarbucksを抜き、現在1万店舗近く急激な店舗展開をしている。

拼多多(Pinduoduo、ピンドゥオドゥオ、ピンドウドウ);共同購入プラットフォームと価格の安さで、アクティブユーザー数がアリババ・グループを上回って1位に(2020年)。

中国EVとLiDAR

理想・L9;レンジエクステンダー付きEV 航続距離 1100 km、全電気航続距離 190 km

フロントに130 kW(170ps)、リアに200 kW(270ps)のモーター 1.5 L 4気筒ターボガソリンエンジン(発電用)

AITO 問界M9 Huawei×Seres; AITO 問界M9  レンジエクステンダー付きEV(CLTC航続距離約1400 km)と純EV(同約630 km) フロント160 kW、リア230 kWのモーター+112 kW発電用エンジン アルミニウム・ダイキャスト一体ボディ  21インチ・タイヤ  192ラインLiDAR搭載(検出距離250m、分解能0.1º、リフレッシュレート20Hz、処理能力184万点/秒)  Level 3相当以上の自動運転機能 Harmony OS 4.0コックピット AR-HUD(75インチ) アイトラッキング  複数人向けマルチスクリーンとマルチ

サウンドゾーン メガピクセル・スマートヘッドライト  47万元から57万元の価格帯

LiDAR

禾赛科技(Hesai) AT128 VCSELアレイ LiDAR;

 2022年に登場、量産開始  自動車用LiDARとして最高クラスの性能   VCSELアレイを利用した128ラインスキャン  10%反射体に対して200mの検出距離   FOVは120º×25.4º  153万ポイント/秒のデータ取得レート  LumentumのVCSELアレイ(905 nm) 自社開発ASIC   1軸機械スキャン?

Ouster REV7 OSシリーズLiDAR; L3チップ(新開発) 裏面照射型SPADアレイと信号処理回路が一体化  SPAD:縦に128チャンネル  10兆個/秒のフォトンカウンティングレート  1億2500万トランジスター   21.47 Gmacsの計算能力    最大520万ポイント/秒の出力レート

M1; 905 nm LD  検出距離200 m  角度分解能0.2º×0.2º   LDとSiPMが組み合わされた  送受信モジュール×5、水平FOV 120ºを分担   電磁駆動2軸ミラー(ミラー直

径約6 mm)  AEC-Q100、ISO 26262 ASILBに合格

M2; 905 nm LD  検出距離200 m   角度分解能0.1º×0.1º   M1と同じプラットフォーム

で低コスト化

M3; 940 nm VCSEL   検出距離300 m  角度分解能0.05º×0.05º

インド半導体進出

インドにおけるFoxconnのiPhone工場;Foxconn Technology・スリペルブデュール工場

南部東岸のチェンナイの近く、バンガロールから約300 km・車で約5時間

2~3万人が働く。今後、10万人に。 若い(大卒の)女性工員が多い。 数百万台のiPhoneを製造。

今週のニュースでも…

タタ・エレクトロニクスがグジャラート州ドレラにインド初の12インチウェーハ工場を建設。PSMCがこれを支援。 2024.02.29

タタ・エレクトロニクスがアッサム州のグリーンフィールド施設に2700億ルピー(4860億円)を投資し、半導体チップの組立・テスト工場を建設。 2024.02.29

ルネサスエレクトロニクスはインド・CG Power and Industrial Solutions、タイ・Stars Microelectronicsと共同で、半導体の実装とテストを請け負うOSAT工場をインドに建設。今後5年間で760億インドルピー(約1368億円)を投資。ルネサスの持ち分は6.8%。

2024.3.1

QA(敬称略)

辻村: インドにおける半導体懸念のトップ3に関しては、私もSEAJとして2017年にインドを訪問して以来、何度かインド政府とやりとりをしました。その際にも申し上げていますが、このトップ3はインド政府がやる気を起こせば簡単に片付くと思っています。

1.電力=>既設の電力設備を見てはだめ。電力というのは供給=需要で運転するもので、需要側の質が悪いと電力は安定しない。もし需要側の質が良ければ(半導体工場だけ)ならば問題ない。半導体工場個別の小型発電所で賄えば良い。

2 水=>100%回収でやれば5%程度の水で良し。政府主導でやれるはず。

3 人財=>数学の天才が多いので問題なし。トップ大学の再教育。ソフトからハードへの道を作るのは政府の役目。

4 懸念はそれよりも、インド商人は中国商人よりも手ごわいぞ。

5 これからはICTは(インド・チャイナ・田中)の時代?

ありがとうございます。

三重野

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